進学塾nend

Nend Community News 2020-12月号 電子版

   

「今月の言葉」

魚の能力を木登りで測ったら、魚は一生、自分はだめだと信じて生きることになるだろう

───アルベルト・アインシュタイン

トピック「チャイルドカウンセラー」

夏から仕事の合間をぬって取り組んでいたチャイルドカウンセラーの資格と、家族カウンセラーの資格を取得しました。

前者は自閉症スペクトラムやディスレクシアといった発達障害のお子さんへのアプローチやその支援を、後者は問題を抱える子どもとその家族を含んだ全体的なカウンセリングを行うことを主眼とした民間の資格です。国家資格ではありませんから、何ができるということでもありませんが、少しは子どもたちを理解する助けになると思います。

【きっかけ】
近年「じっと授業を聞くのが難しい」「漢字の読み書きが苦手」「空気の読めない言動が多い」というような、これまでなら「落ち着きのない子」「なまけもの」「ちょっと変わった子」と片付けられていた子どもたちが、実は発達障害を抱えていることがわかってきています。しかし教育の現場では理解が進んでおらず、またこれらの子どもたちを抱えるお母さんが相談できる機関もまだまだ不足しています。私自身、こういった子どもたちに対する知見が乏しいことを感じており、お母さま方の悩みに少しでも応えられたらと思い資格を取得しようと考えました。

【資格について】
学習自体はチャイルドカウンセラー、家族カウンセラーともにうすいテキストが3冊で、10日に1度くらいのペースで添削問題を解き、計4回提出すれば講座の受講は終了です。その後、日本能力開発推進協会(JADP)による認定試験をクリアすれば資格の取得となります。添削問題も認定試験も自宅で受けられますから、テキストから答えを探して丸写しにするだけで資格は取得できます。しかしそれだと何の理解にもなりませんので、私は関連する本や専門書を5冊以上買って読みあさりました。勉強としてはそちらがメインです。

【今後の課題】
実際にスクール生をカウンセリングすることはありません(というのも、授業という別のつながりがあるため、二重関係を持つことになり、カウンセラーとして禁止されています)が、子どもたちへのアプローチがよりよいかたちで変化していると感じます。お母さま方に対してもよきアドバイスができるように、さらに勉強を続けたいと考えています。

トピック「ねんちる」vol.154

K君は小学生からみていた子で、素直で勉強が苦手で、がんばるといった次の日にはもう投げ出してしまうくらいいい加減で、叱られるとしゅんとなって反省して、これからはちゃんとがんばると言って笑顔を見せてくれて、でもやっぱり何もかわらない、頼りなくて優しい男の子だ。
中学にあがるときにスクールをやめたけど、2年になったときお母さんがスクールに来てK君がどうしようもなく学校で問題ばかり起こし、先生からも見捨てられていると泣きながら話してくれた。再び預かることになったK君は、以前と変わらず優しくて頼りないまんまだったけど、以前よりだいぶ背も伸びていたし、以前よりちゃんと勉強するようになった。

あれからずいぶんたって、久しぶりに顔をみせてくれたK君は奥さんと一歳になる子どもを紹介してくれて、なんだかもうすっかりたくましかった。

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