進学塾nend

Nend Community News 2015-4月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

落ち葉を“ゴミ”という子にだけは、育てたくない。
(ガールスカウト日本連盟/大野政仁)

トピック「新学期を迎えて」

進学・進級おめでとうございます。春は気持ちを新しく、何かを始めるにはよい季節です。やる気が高まっている今だから、生活リズムや勉強の習慣を見直してほしいと思います。
以前、僕の教え子で平塚江南に推薦合格した子がいました。当時は前期・後期という入試制度で、面接のみで受かる前期入試があり、学力検査がない前期試験は「推薦」と呼ばれていました。周りの友だちがやっかみ半分で「いいよな、ズルいよな」「先生に気に入られてるもんな」と、彼をからかっていました。すると彼は熱を込めて言いました。
「オレだって、ふざけたり、みんなと遊んだりしたかったよ。でも成績のことを考えてずっと我慢してたんだ。三年間我慢したんだ。だからズルいとか言われたくない」
目標をしっかりと持っている子は、普段からこんなにも努力しているのだと、はっとさせられました。

最近の中学校では、中学一年生の時点でクラスが荒れてしまい、授業崩壊を起こすケースが多くなっています。以前と異なり先輩・後輩の縦のつながりが弱まり、親や先生、年上の先輩とも「友だち感覚」でつながるようになっているからでしょうか。スマートフォンの普及もこういった現象に一役買っているといえます。
そのため中学校サイドも、しっかりとした学校生活を送ってもらうために、成績はペーパーテストよりも、提出物や授業態度のほうに重きを置いているようです。下の図をご覧ください。

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図の成績表の項目のうち「関心・意欲・態度」と書いてある項目が、提出物や授業態度を表します。ここがABCの三段階でCになっていると、評定は1または2になることが多いようです。中学三年生のお子さんは受験を迎える学年ですから、おのずからしっかりとしてくるようですが、新中学二年生のお子さんはしっかりと襟を正して、新中学一年生のお子さんは早くから目標を定めて、よりよい態度で授業に臨んでください。

トピック「ねんちる」vol.86

「やればできる子」とは言葉通りの意味だと「やっていないけど、やれば結果を出す子」という意味でしょう。某塾のCMでも「YDK(やればできる子)」なんて合言葉があり、僕はびっくりしました。「やればできる子」は決してほめ言葉ではないのです。
世の中の子どもを大きく2つに分けると、「勉強する子」と「勉強しない子」に分けられます。
「勉強する子」の中には「結果を出す子」と「結果が出ない子」がいます。結果が出なくても努力していますからいつか芽が出るでしょう。
「勉強しない子」の中にも「結果が出る子」がいるでしょう(少ないでしょうが)。
では「勉強しない子」で、「結果が出ない子」が「やればできる子」というのでしょうか。そんな子は単に、「勉強しないで、期待ばかり抱かせるなまけものの子」でしかありません。「やればできる」なんて幻想でしかないのです。
それでもあなたは「やればできる」といいますか?

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