進学塾nend

None of your business

   

あなたが家に帰ると、夫がこういいます
「ねぇ、夕食作った?」
できあがったのを食べて一言、「うーん、いまいちだね。ちょっと料理練習しようよ」
両手いっぱいに料理の本を抱えてきます。「見ててあげるから、作ってごらん」
「そうそう」「もう少しはやく切れないの?」「ほら、油を先にひくんだって」
そしてまた味見をして、「あんまり上手じゃないね。毎日少しずつでも練習しようよ、ね」

いかがですか。
毎日仕事に家事に一生懸命されているお母さまも、あまりいい気にはなれなかったと思います。
このように言われて、果たして料理をがんばろうという気になれるでしょうか。
お母さまが子どもに勉強を強いるというのは、これと同じことです。

家で子どもに勉強を「させている」母親がいます。
これは子どもにとって害悪にしかなりません。
「出来る」お子さんを持つお母さまは、子どもの勉強に一切干渉していません。
「不出来な」お子さんをもつお母さまほど、子どもの勉強に干渉しています。

こんな母親がいました。
「先生、うちの子は数学が全然できないので、中学1年生の計算ドリルを買ってきて、もう一度復習させているんですよ」
また別の母親は、
「家で毎日、私の目の前で3時間勉強させているんです」
どちらの子どもも勉強の効果はまったく見られませんでした。

母親からこんなことをされてやる気がでる子どもがいるでしょうか。
学校の試験範囲とはまったく関係のないものを、塾や学校にではなく、親にやらされるわけです。
塾や学校というのは「社会」です。社会には理不尽なことも、従わざるをえないこともあるでしょう。
しかし「家庭」というのは、子どもを守る場であり、子どもの居場所です。
その「家庭」で、勉強を強制されたら、子どもはいったいどこに逃げればいいのでしょうか。

母親は教えてくれるわけではありません。ただドリルを買ってきて、やらせて、監視する。
「それでも、少しでも効果があるのなら、やらせたほうがいいのでは」とお思いになるでしょうか。
はっきり言いますと、効果は0です。もっといえばマイナスにしかなりません。
一番はじめの「料理のたとえ」で考えてください。
料理を教えてくれるわけでもなく、ただ練習させられて、文句を言われる。
プラスの効果があるわけはありません。

お母さまが子どもに口を出すのを少し控えてくれれば、子どもはその分だけ伸びてくれます。

 - 勉強・学習