進学塾nend

Nend Community News 2017-5月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

“後悔というのは、やってしまったことにするものじゃなくて、やらなかったことにするものよ。だから私はチャンスがきたら必ずトライするわ。”

────キャメロン・ディアス(米・女優)

トピック「宿題 ――日々の積み重ね」

スクールからは、毎回の授業ごとに宿題を出しています。この宿題というのは、いわば勉強を助ける「薬」のようなもので、その強さ(難しすぎないか、簡単すぎないか)と量(多く与えればよいというわけではない)、効能(授業に沿った内容にするか、復習中心にするか)を考えて出しています。

宿題を見て、お子さんが解いた跡、途中計算や筆運びを見ると、どのように彼らが宿題に取り組んでいるかが意外に多く分かります。そして宿題の大切さを理解せずに、おざなりに解いている子が多いことに気づかされます。
模範解答と自分の解答が異なっていても、平気で○をつけてくる子がいます(子どもたちは○つけを面倒がりますので、そもそも○つけをしなかったり、答えを確かめずにすべて○にして提出したりします)。スクールから渡す宿題プリントには期せずして答えが間違っているものがあるのですが、これをそのまま写してくるなどで発覚することもあります。
算数・数学であれば、ごく簡単なものをのぞき、途中計算がない、答えだけのものは受け取っていません。子どもたちには、次のように話しています。
「先生は、○がいっぱいついた100点の宿題をみたいわけではありません。その子がどこを間違って、どんな間違いをしたのかがみたいのです。だから途中計算を必ず書いてください」

宿題がいい加減な子は、字も汚く、殴り書きで書いてきます。できない問題があっても、赤ペンで答えを写してくるのみです。普段からこの調子で、テストでいい点数を取りたいというのは、虫が良すぎるのではないでしょうか。

これに対して、成績のよいお子さんは宿題をていねいにしてくれます。ちゃんと考えたあとが残っていますし(これは単に途中計算のことをいっているのではなく、消しゴムのあとや、落書きからも分かるのです。宿題をいい加減にやっている子はそもそも落書きを残すほどの時間も費やしていないからです)、「先生、この答えでも○になりますか」といった質問をしてくれたり、こちらの解答ミスを指摘してくれたりします。

宿題ひとつとってみても、見る側から見れば、子どもの姿勢ややる気がはっきりとわかるのです。これは学校の授業態度にもつながる話なのです。

トピック「ねんちる」vol.111

先日突然のお客さん。スーツを着た恰幅のいい男性。誰かと思えば六年前に卒業したS君。見た目の違いに驚き半分、うれしさ半分。近況を聞きたくて飲みに行く約束をとりつける。
S君は当時ヒップホップダンスをやっていて背が高くてクールでかっこいい男の子。頭もよく、上位の高校を薦めたけれど、「兄が通った高校なんで」と高浜に進学。その後もスクールに通いながら、ずっと学年トップを取り続けてくれた。
高浜は進学のカリキュラムもまだ整っておらず、志望する建築学科の指定校推薦もないため、自力で入試を突破したS君。その苦労から、校長先生に「僕は卒業しますが、次年度以降、進学のカリキュラムを整えて欲しい」と直談判するなど、気骨あふれる性格だった。

「ダンスをやめて、研究に没頭してしまって」と大きなお腹をゆするS君は、今は東海大学の職員として働きながら、自身の研究を続けているという。ときおり見せるはにかんだ表情は変わらないままだったね。

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