進学塾nend

Nend Community News 2016-10月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

“美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?そう思った時点で君の負けだ!”

────スティーブ・ジョブス

トピック「塾が提供できるもの」

あなたはなぜ塾に通うのでしょうか。自分で勉強するのではだめなのでしょうか。

個別指導やパソコン学習、予備校など形態によらず、塾が提供するものは「授業」「スケジューリング」「情報・ツール」「やる気」の4つです。

「授業」については、私個人としては塾として一番大切にすべきものと考えています。しかし、授業の教え方やテクニックの習得にはとても時間がかかります。十分な力量を持った講師は貴重ですし、そういった講師の確保は困難です。そのため、他の3つのいずれかに重きを置く塾もあります。
たとえば個別学習教室やパソコン塾などは「授業」よりも「スケジューリング」または「やる気」に主体を置いていますし、通信教育などは「情報・ツール」に重きを置いています。いい授業ができる先生に学ぶとそれだけで点数が上がるという効果があります。

「スケジューリング」は、いわゆる生徒のスケジュール管理です。いつまでに何を学ぶかという〈授業スケジュール〉のほかに、宿題の量やいつ模試を受けていつ仕上げに入るといった個別の〈学習スケジュール〉、授業を受けているかどうか、宿題をやっているかどうかという〈生活管理〉に分かれます。
人は誰でも自ら予定を立てて実行するより、予定を立ててもらって管理してもらうほうがラクですから、これこそが塾のメリットだといえなくもないです。

「情報・ツール」は説明会情報や、入試倍率その他の情報、面談や学習相談、および問題集や過去問、自習ブースなどの学習ツールの提供です。
付加価値的なものですが、上手に利用することで学習効果が高められます。

「やる気」は、講師・先生からの叱咤激励のほか、友人や仲間との競い合いなど、一人で勉強するより、学習意欲を高められるという効果があります。授業それ自体よりも、ここに一番力を入れているという講師もいます。(いわゆる『金八先生』タイプですが、反対に授業をおろそかにする講師も多いのです。個人的にはしっかりとした授業をする講師のほうが信用がおけます)

これらの中で、「授業」を除いたほかの3つについては塾に頼らなくても自力でどうにかできます。「授業」も学校で聞けますから、スケジュールをしっかり決めてやる気を出し、こまめに情報を拾えば成績は上がります。
逆に、塾に通っていてもこれらを意識することなく、漫然と勉強していては効果はあがりません。成績が高い子はこれらに加え、自分でプラスαができている子なのです。

トピック「ねんちる」vol.104

先日、大阪に帰郷して小学校以来の友人Yに会った。
Yと連絡を取るのは一年に一度か二度、会うのは実に5年ぶりくらいだが、それでも会えばお互いの近況を話したり、気の置けない会話ができるのはいいもので、友達というものの存在をあらためて感じた。
何気ない会話の流れで、Yが勉強することについてこう言っていた。
「勉強の仕方というものが、昔はわからなかった。英語ならまず単語を覚えることから始める、というそんなことも知らなかった。ただ英語が嫌いというだけで、拒絶していた」
当たり前じゃん、と感じる人もいるだろうけど、勉強が苦手な子は、「まず単語を覚えたらいい」ということから分からないのかもしれない。いや、そういったことはどこかで聞いたことがあっても、それが実体験として納得して理解したことがないのかもしれない。勉強が苦手な子が何につまづいて、どこで困っているのか、分かっているようで、僕たちは分かっていないのかもしれないな、と感じさせられた。

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