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模試を活用しよう

   

神奈川県で有名な模擬試験には、「神奈川全県模試(伸学工房)」「W合格もぎ(新教育)」などあります。塾に通われている中学生のみなさんは、何度か模試を受けたことがあるでしょう。塾に通われていない方は、「模試って受けたほうがいいの?」「いつぐらいから受け始めたほうがいいの?」と疑問に思っていらっしゃるかもしれません。
受験生となる中学3年生のみなさんが効果的に模試を受けられるように、いくつかのアドバイスをさせていただきたいと思います。

〈模試の申し込み(個人受験の場合)〉

ここでは神奈川全県模試を例に説明します。
神奈川全県模試はインターネットで個人受験の申し込みができます。受験料は1回4,300円(2015年4月現在)です。第1回は5月10日に実施されますので、新年度が始まってすぐに受付を行っています。

〈いつから模試を受け始めるべきか〉

「模試は第6回(12月)と第7回(1月)だけ受けよう」と考えている人もいるでしょうが、できれば第1回から全部受けたほうがよいです。
模試を作っている会社は「入試問題と全然ちがうじゃん!」というような模試を作ると、誰も模試を受けてくれなくなります。そのため入試で何度も問われている頻出の問題や、最新の傾向を分析して問題をつくっています。(実際の高校入試で「お!これ模試でやった問題とそっくりじゃん!」となると模試の評価が高まりますし、大きな宣伝になりますよね)

しかし、1回の模試で全ての頻出問題や、全ての単元を網羅するのは不可能です。
そのため、理科を例にすると
5月に「直列・並列回路と、ブランコの実験」「火成岩と堆積岩」
7月に「湿度計算」「双子葉類・単子葉類の違い」
8月に「凸レンズの実験」「消化管と消化酵素」
などのように、少しずつ単元をずらしながら全範囲の論点を復習するようにしてあります。
つまり、第1回から第7回までのすべてを受験することで、全ての範囲の全ての頻出論点を終えられるようになっているのです。

また、社会の地理分野での「割合計算」や、地形図問題の「縮尺計算」など、必ず出題される問題については、「前回間違えたけど、確かこうやって計算するんだったな」と、毎回の模試で計算の仕方を練習できます。

こういったことから、模試はなるべく第1回から第7回まですべてを受験することをお勧めします。

〈模試の前と模試のあとに〉

模試の前は、基礎の部分を練習しましょう。数学なら計算を、国語なら漢字を、社会なら年号を見直す程度で構いません。学校で勉強した古いノートを見返したり、参考書を眺めるくらいでいいでしょう。
大切なのは模試のあとです。
模試のあとは、すべての教科につき徹底的に直しを行います。模試自体は1教科50分で終わりますが、直しは丁寧に行うと1教科2~3時間はかかります。間違えた問題1問ずつにつき、「あー、だからこうなるのか」と納得がいくまで、参考書や教科書で調べたり、蛍光ペンでチェックを入れたり、コンビニに行って縮小コピーをとって、切ってノートに貼りつけたりと、細かい作業を行います。
納得がいかない、解説を見てもわからない、計算がどうやっても合わないものは、付箋(ふせん)などをしておき、必ず学校や塾の先生にたずねるようにします。その時にはわからなくても、後々になってわかる場合もあります。わからないなりに、一生懸命調べたり、悩んだり、苦しんだりすることも大切です。こういった経験は頭に強く残りますから、かえって印象強く覚えられるようにもなります。
直しの時間は最初は非常に長くかかりますが、毎回丁寧にやることで、回数を重ねるにつれて短くなっていきます。第7回を迎えるころには1教科あたり10~30分になっているかもしれません。

〈模試の結果について〉

模試の結果を見て、一喜一憂することもあるでしょう。去年のスクールの例だと、1月の模試で合格可能性10%だったお子さんが、しっかりと志望校に合格したということもあります。(模試の結果は悪かったのですが、私からみて、確実に学力も伸びていて合格レベルに達することは疑いようもなかったため、受験についてゴーサインを出しました)
模試の結果についても「見方」というのがあります。信頼すべき人にしっかりと分析してもらったうえで、しっかりと本番に向けて改善していくようにしましょう。

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