進学塾nend

My favorite things

      2015/03/04

僕の趣味はギターにDTM(PC上で音楽を作ること)、マンガに映画鑑賞(バーホベンやテリーギリアム、フィンチャーなど)、読書(舞城王太郎、冲方丁、歌野晶午、貴志祐介、米澤穂信など)、音楽(Elvis Costelloのほか、UK中心。今はFratellisとSim、Heavenstampばかり)、パソコン関係(2chやTumblr、illustratorからWordPressまで)にスノボ、ダイビング、カメラ、登山(ハイキングレベル)、ジョギング、旅行(国内・海外)、フェス(主に幕張)、一万円札集めからリコーダー収集(これは冗談)まで、広く浅くをモットーにしている。

そんな僕が最近真剣にはまっているのはロードバイク。これはマジで面白い。
まだまだそんなに脚力がないのでスピードは出せないのだけど、ひたすらペダルを回すとどこまでもいける。

おととし、ここ平塚から実家のある大阪まで自転車で行ってみようと思い立った。ロードを買ってまだ1カ月のときだ。バックパックを背負い(これがまず良くなかった)、とにかく国道1号線を進めば着くだろうと行き当たりばったりで(これも最悪だった)夜中の12時に平塚を出発した。
スタートしてすぐに背中の荷物の重さに苦しみ、秦野の善波トンネルの坂道を登り切ってすぐにゲロを吐き、そのあとは胃酸過多で苦しみながら、1時間ごとに20分休むというスローペースでペダルを漕いだ。
沼津から富士では自動車専用道路の脇をおびえながら進み、清水から静岡では日中の暑さにうなだれた。尋常じゃないケツの痛さに苦しみながら宇津ノ谷峠に迷い込み、藤枝から島田では向かい風に苦しみ、金谷峠の長い上り坂を見上げて絶望した。掛川のビジネスホテルに着いたのは夜の7時で、ベッドに倒れこんだが、体の痛みによる浅い眠りでうなされた。

翌日掛川を出ると南へ向かい、小笠山総合公園(通称エコパ)の横を通る403号線を進むと、斜度のきつい上り坂と下り坂を交互に繰り返すアップダウンヒルでここが決定打になった。結局、昨日からの疲労とケツの痛みにより、わずか30kmばかり進んだ浜松駅でギブアップした。トータル230km、大阪までの半分の距離だ。

自転車をバラして新幹線で小田原まで戻ると、あんなに苦労して進んだ距離がわずか2時間もかからなかった。「もう2度と自転車に乗ることはあるまい」疲労困ぱいと絶望の中、僕はそう思っていた。

そう思っていたのだが。

しばらくすると、あの苦しい体験が貴重な経験に思えてきて、「よし、次はもっと綿密に計画を立てよう」「坂道に負けないような漕ぎ方を考えよう」「荷物を厳選して軽くしよう」「自転車で通るルートをしっかり研究しよう」という風に、次回に向けて準備を始めるようになった。

それから半年後、浜松と三重県は亀山で二泊して大阪へ初めて自転車でたどり着いた。それからさらに半年後、三重県の桑名で一泊するだけで、大阪へ行けるようになった。人間の進歩はすばらしいな。

ロードは本当にすばらしい乗り物だ。愛している。

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