進学塾nend

Nend Community News 2019-7月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

「よくがんばったね」と言えるひとは「よくがんばった」ひと。 「つらかったね」と言えるのは「つらかった」ひと。 「やさしいね」と言えるのは「やさしい」ひと。

─── anonymous

トピック「余裕を作り出そう」

先日、神奈川全県模試を主催されている伸学工房さんの特色検査対策のセミナーに参加してきました。
神奈川県の指定する学力向上進学重点校と呼ばれる上位の高校は、すでに県から指定を受けている湘南・横浜翠嵐・厚木・柏陽の4校のほか、まだ県から指定を受けていないエントリー段階の高校として、小田原・鎌倉・川和・希望ヶ丘・光陵・相模原・多摩・茅ヶ崎北陵・平塚江南・大和・横須賀・横浜平沼・横浜緑ヶ丘の13校、計17校あります。
2019年度入試ではこのうち湘南・横浜翠嵐・厚木・柏陽・希望ヶ丘・横須賀・平塚江南の7校が特色検査を実施しましたが、2020年度入試では17校すべての高校が特色検査を行います。
特色検査とは、神奈川県高校入試で行われる五教科の試験に加え、幅広い思考力を問われる科目横断型の試験です。もちろん通常の試験よりもはるかに難易度が高く設定されています。こういった問題に果敢に取り組み、しっかりと得点できる生徒を育てるには、塾としてどのように指導すればいいのか、今回のセミナーではそのヒントを学んだように思います。

さて、このセミナーの中で改めて考えさせられたのは、「頭のいい子は余裕がある」ということです。
しっかりとした計算力があって作業が早いお子さん、すでに色々な知識を学んでいるため授業でノートをとることに追われなくていいお子さんは、時間的にあるいは精神的に余裕があるため、様々なことに興味を持つことができます。宿題をすることに追われることなく、ゲームをしたりテレビを見たりすることが、さらに知識を補充してくれるため、ますます勉強に余裕が出てくるといった好循環を生むということもあるでしょう。「余裕があるから頭がいい」のかもしれません。早期教育というのは、こういった面でメリットがあるといえます。
持ち前の利発さでこういった余裕を生み出せるお子さんもいるでしょうが、普通のお子さんであれば、早めにテスト勉強を始めたり、前もって提出物をやっておくといったように、自ら余裕を作り出すことが大切です。親にせっつかれて、時間に追われて、余裕のない状態で勉強しても良い結果にはなりません。親としても、子どもの余裕を奪うのではなく、少なくとも精神的に余裕がある状態で試験に臨ませてあげることが大切です。

 

トピック「ねんちる」vol.137

毎年中学3年生は受験を迎えます。今の子どもたちは12月になってようやく入試に取りかかるのですが、20年ほど前はみんな9月頃には受験勉強を始めていました。
当時の子どもたちに仲の良い男女4人組がいて、みんなで志望校に合格しようと夏の間ずっと塾に来て自習していました。彼らは当時の国語の教科書に載っていた物語になぞらえて、自分たちのことを「いちご同盟」と呼んでいました。「いちご同盟」たちは真剣に勉強するときもあれば、気が散っておしゃべりばかりになることもありましたが、総じてよく勉強していたように覚えています。
ある日みんな勉強していた時のこと。どん、と腹に響く重い音。「あ!花火だ!」窓の外から遠くに見える平塚花火大会の大輪の花。勉強に疲れた子どもたちが、楽しく、子どもらしさを取り戻した瞬間でした。(vol.9より改訂のうえ再掲)

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