進学塾nend

Nend Community News 2021-9月号 電子版

      2021/09/21

「今月の言葉」

生徒に考える癖をつけてもらうための魔法の言葉。何か説明をした後、「分かった?」の代わりに「できそう?」って聞いてみる。

───anonymous

トピック「読解力の大切さ」

OECD(経済協力開発機構)が進めているPISAと呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査があります。PISA調査では15歳を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野について、3年ごとに本調査を実施していますが、直近の2018年の調査では、日本はOECD加盟国(37か国)中で11位と、2012年の1位、2015年の6位から順位を大きく下げています。
Twitterでは「ワクチンは重症化するリスクを抑える」というようなツイート(投稿)に対して「亡くなっているひともいるんだが」「打たない人にも人権がある」といった、読解力がないことに起因する「クソリプ(無意味な投稿)」や「炎上」といった問題がひんぱんに起こっており、近年「日本語が読めない子ども」というパワーワードが話題となっています。これは、日本語それ自体は読めるけれど、文脈を正しく理解し、意味をくみ取ることができない子どもが一定数存在することを意味します。

数学者、新井紀子氏がその著書「AI vs.教科書が読めない子どもたち」で「アミラーゼ問題」というものを取り上げています。この問題をある東大ゼミ生たちに解いてもらったところ、日本人大学院生は全員不正解であり、唯一正解したのが中国からの留学生だったというのです(東洋経済ONLINE)。次のようなものです。

アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。この文において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
【セルロースは(   )と形が違う。】
①デンプン  ②アミラーゼ  ③グルコース  ④酵素
(正解は本頁下部)

このように、読解力は国語だけにとどまらず、他の教科の学習にも影響を与えます。また、日常のあらゆる場面でこのような意味の取り違えがあるとしたら、恐ろしいことではないでしょうか。

相手の発言や文章の内容を正しくくみ取る読解力を養うには、やはり読書が一番です。日本の子どもたちの読解力が低下している原因の一つには、スマートフォンの普及による読書量の低下も考えられます。YouTubeやゲームに過度に依存することがないように、その利用についてもう一度考えてみましょう。

トピック「ねんちる」vol.163

僕がこの仕事を始めて最初の年。大阪から出てきて一人暮らしを始めたばかりで、部屋にはミニコンポが一台と敷布団が一枚あるだけで、テレビもなかった。家にいてもつまらないから、休みの日も塾に出てきてはプリントばかり作っていた。
授業はくだらない雑談ばかりして一向に進まず、子どもたちから「わかりづらい」と塾長を介して言われることもあり、落ちこむことよりも、なにくそと反発することが多かった。

そんな僕に当時中学1年生のK君がなついてくれて「先生家でひまでしょ」と当時発売されたばかりの「ポケットモンスター緑」をゲームボーイごと貸してくれた。12歳の男の子なりの気遣いをとてもうれしく感じたことを覚えている。

ポケモン誕生から25年。彼も僕も当時から25年歳をとった。最近Switchで「ポケモンユナイト」をしながらなつかしく思い出した。

2021/9/11 追記
本記事を掲載後、スクールで小5~中3を対象に「アミラーゼ問題」に答えてもらったところ、次のような結果が得られました。非常に興味深い結果となりましたことをご報告いたします。

アミラーゼ問題の答え:① 有効回答数59人 調査期間:2021/09/08~2021/09/10

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