進学塾nend

Nend Community News 2021-10月号 電子版

   

「今月の言葉」

この世の一割の人はあなたが大好きで、この世の一割の人はあなたが大嫌い。残りの八割はそもそも興味がない。この数字は覆せない。

───anonymous

トピック「勉強のしかた」

「どうやらうちの子は勉強のしかたがわからないようです」という声を頂くことがあります。これについて考えてみましょう。(今回は暗記系の科目についてのお話です)

まず、習い始めの段階では教科書を読んだり、授業を受けたりすると思います。このとき教科書の一つひとつの説明文や、先生が話される一語いち語に集中し理解する必要はありません。「ふーん。なるほど」とふんわり把握できれば十分です。分からないものがあってもこだわってはいけません。
この時点では何が大切で何を覚えたらいいか分からないはずです。まずは教科書の太字や、先生が「大切だよ」と言ったことをマーカーでマークしながら学習をすすめ、そこをあとで覚えるようにしましょう。教科書のどこが大切かわからないときは、【…を○○といいます】と書いてあるところはすべて大切だと思って、マークをしてくれて大丈夫です。また、マークは色をぬる作業自体が、勉強への参加意欲をあげる効果と、あとで教科書を見返すときに大事な部分を見つけやすくする効果があります。積極的に活用してください。

次に、ある程度学習が進んだら、問題を解く作業に入ります。
問題は普通、①一対一で用語を完全に覚えるもの、②丸暗記するのではなく、理解することで区別をつけられるようにするもの、③内容を把握し説明できるようにするものの3パターンがあります。
理科でいうと、「花のつくり」「顕微鏡の各部の名前」は①、「有機物と無機物の例」「動物の分類」は②、「ガスバーナーを用いるとき、火を消す際の注意点」は③に、それぞれあてはまります。問題を解くというのは、何が大切であるか、どのように出題されるか(先ほどの例でいうと、①から③のいずれのタイプか)を把握するために必要なことです。ですから、学習をしたらまずは問題にとりかかりましょう。そして問題を通して何が大切か、どのように覚えたらいいかを学んでください。

問題を解いたら、再び教科書に戻ります。この時点で「何が大切か」が少し分かってきたと思いますので、ふんわりと覚えていた内容をもう一度しっかりと学習し直します。暗記が必要なものはこの時点で覚えていきます。そうしてしっかり身についたと感じたら、再度問題を解いていくのです。これが勉強のしかたの基本です。

トピック「ねんちる」vol.164

あるテスト明けの授業のとき、J君がいつもと違ってふてくされた様子。どうしたと尋ねると、「結構がんばっていい点数取ったのに、お母さんがほめてくれないんだ」とJ君。「何のためにがんばってるかっていうと、オレ、ほめられたくてがんばってんだよ」
私はこの言葉を聞いてはっとさせられた。

私たちはみんな、心のどこかで人から認められることを欲している。がんばったら、がんばった分だけ自分を認められるし、自分をほめてあげられる。そのがんばりを他人からも同じように認められ、ほめてほしい。これって人間の根源的な欲求かもしれない。

私たち大人は、子どものがんばりに対して素直にほめてあげることが少ない。ともすれば「もっとがんばってほしいからあえて厳しく」などと考えがちです。でも、もっと素直にほめてあげてはどうでしょうか。

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