Nend Community News 2026-1月号 電子版
「今月の短歌」
「ああいうふうになっちゃだめだ」と十歳のころに言われた指をさされて
───工藤吉生
トピック「お世辞でもうれしい」
新年のお慶びを謹んで申し上げます。本年もお子さんとお母さまのお気持ちに寄り添った指導ができるよう邁進して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
毎年、年末年始には大阪の実家に帰省しています。神奈川で社会人として働き始めてから何年も実家に帰らない年が続いたのですが、あるときネットで『一年に一回帰省するとして、あなたが親に会える回数はあと50回もない』という言葉を見てショックを受け、それからはなるべく帰れるときには帰るようにしています。毎年地元の商店街で年越しそばを買い、紅白を見ながら静かに食べるのが習わしになっています。
私は幼い頃、「ごんた(=権太・大阪弁でやんちゃ・悪童の意味)」だっため、母にいつも叱られてばかりで、時には頬を打たれたり、目から火花がでるほどなぐられたりもしました。しかし、年をとると母も優しくなり、帰省するたびに「会えることを楽しみにしていたよ」「やせたね。しゅっとして男前になったね」「あんたはいつもがんばっている」「あんたには人をみちびいていく力がある」などと言ってくれます。そのたびに私は苦笑して、そんなことはないと謙遜してみせるのですが、やはりうれしいもので、自己肯定感が高まるのを感じます。
社会に出たあとは、感謝の声をいただくことはあれど、人からほめられることは少なく、自信を失ったり、自己嫌悪におちいったりすることのほうが多いものです。こうやって手放しでほめてくれる人は親をのぞいてそうそういるものではありません。
親が子どもにしてあげられることは、自己肯定感を高めてあげることではないでしょうか。「あなたは強い」「あなたはできる」「あなたはかわいい」「あなたはハンサムだ」そのようなほめ言葉(compliment)は、子どもたちがいつか社会に出て困難に立ち向かっていかなければならないときに、きっと彼らの心を守る堅固な壁となってくれるでしょう。
とはいえ、子どもの教育を考えると、どうしても注意したり叱ったりが先に来てしまうのはしかたがありません。心に余裕がなくなるとなおさらです。それでも、最後には「あなたはすばらしい」と子どもに言ってあげられるよう、私たちは自分の心を正しく持ち続けなければいけませんね。
本年もよろしくお願いいたします。
「ねんちる」第215段
年末に地元のショッピングモールに買い物に行き、スターバックスで飲み物を買ったときに、明るい髪色の小柄な店員さんから「塾の先生ですよね」と声をかけられる。「Mです。覚えていますか」最後に会ったのは高校入試の合格発表以来だから、8年も前になる。懐かしくてうれしい。
小学5年生からお預かりしたMちゃんはとても口数が少なくおとなしくて「おはよう」とか「テスト頑張ろうね」とか声をかけると、にへらと笑う子だった。勉強でわからないところがあってもじっと固まっているだけなので、声をかけて説明してあげて、「わかった?」とたずねると、ようやくにへら~と笑う。そんなMちゃんだったので、スタバでてきぱき働いて、声をかけてきてくれるなんて驚きだった。
今はアパレル関係の仕事をしながら、空いた時間でカフェのバイトをしているそう。素敵なお姉さんになったね。