Nend Community News 2025-8月号 電子版
2025/08/03
「今月の短歌」
作文をいつも「ぼくは」で書き始める素直なオレはどっか行ったよ
───工藤吉生
トピック「思春期の子どもとゲームの問題」
現代の子どもたちにとってゲームは大切な居場所のひとつです。お母さまは子どもがゲームばかりしていることに不安や何らかの問題があるように感じるかもしれません。子どもとゲームをどのように考えればよいでしょうか。
1.ゲーム時間の決め方
ゲームを夕方18時までという約束をしたとしましょう。約束を決めた場合、子どもがこれを守るだけでなく、大人は子どもに約束を守らせる必要があります。18時になっても子どもがゲームをやめないとき、お母さまはそばに行き、子どもに声をかけ、辛抱強く待ち、ゲームを終えられたらほめてあげなければなりません。約束を決める際はそういった労力をかけることができるかを考える必要があるということです。また、約束が守れなかった場合、厳しくする(17時まで)のではなく、子どもがより守りやすい内容に(18時を超えたあとのワンプレーまで)に変えることも大切です。守れない・守らせられない約束の放置が一番よくありません。各家庭によって適切な約束は異なります。お子さんと十分に話し合って決めてください。
2.長時間ゲームの影響
被験者を4つのグループ(ゲームの)非利用者、熱中利用者、長時間利用者、障害的利用者に分類し、これを調査したところ、長時間利用者は熱中利用者と比較して心理社会的な機能や、学校成績に悪影響は見られませんでした。一方で、障害的利用者は人生の満足度や自尊心、学校成績が低く、抑うつ気分が高いことわかりました。このことから、ゲーム時間が長いこと自体が問題ではなく、障害的な利用が問題となることがわかっています。(R van den Eijnden, 2018)
3.ゲームをやめたら勉強するか
ゲームをやめたら子どもは勉強するわけではありません。1時間ゲームをやめた場合、男子は最大1.86分、女子は最大2.70分学習時間が増加するだけ(Nakamuro, 2013)とされています。約束を決め、これを守らせることに多大な労力をかけても、十分見合う効果はないかもしれません。
4.最後に
ゲームをやっていない子よりも、適度にゲームをする子のほうがメンテルヘルス的に健康だという研究結果(Hamid Allahverdipour, 2010)もあります。ゲームを敵視せず、子どもの成長に上手に利用することを考えてください。
「ねんちる」第210段
Yちゃんは小学4年生から中学2年生までお預かりした子。整った顔立ちで長いストレートの髪を茶色に染めていた。「オラオラ系」や「ウェイ系」にあこがれるようなところがあって、それはお母さんひとり、娘ひとりという家庭環境も影響していたかもしれない。利発的だし宿題はきちんとやるけれど勉強が好きなわけではなく、友達と会えるから塾に通っているだけだった。それでも勉強だけはしっかりがんばろうねというアドバイスを受け入れてくれた。
中2の夏といえば一番勉強への意欲がなくなる時期で、Yちゃんも夜遅くまで友達と遊ぶことが多くなり、あっけらかんとした口調で「塾やめるわ」と言った。「勉強よりもっと大事なことあるしそっちを優先したい」「つっても勉強やめるわけじゃないし」そういうYちゃんを説得できなかった。
今思えばもっと違う話の聞き方があっただろうな。