Nend Community News 2025-3月号 電子版
「今月の短歌」
終バスにふたりは眠る紫の<降ります>ランプに取り囲まれて
───穂村弘
トピック「2025年度入試を終えて」
2025年度入試結果報告
秦野(1)、藤沢西(1)、大磯(3)、藤沢総合(1)、伊勢原(2)、高浜(1)、平塚農商(総合ビジネス)(1)、平塚工科(2)、向上(特進1、文理推薦1)
以上14名 入試本当にお疲れ様でした。
2025年度入試が終了いたしました。今年は例年の入試とは大きく違う印象を受けました。昨年までの入試と異なった点や、スクールの様子をふまえて総括を行いたいと思います。
(1)問題の傾向と難易度
今年は英語と国語が易化し、数学と理科が難化したという意見が多いです。数学は拾える問題が少なく、時間内にすべてを解答するのは困難でした。理科は定番の問題が出し尽くされて、ひねりを加えた問題が多く感じられます。言い換えると、塾に通っておらず、基本だけをしっかり勉強されているお子さんでは太刀打ちできないということです。また、社会は資料系の問題が減ったことや、年号の並べ替えが激減したことから易化とされていますが、公民に関する知識の完全な理解を求める問題が増え、むしろ難化したのではと思われます。
(2)スクールの様子
今年は昨年よりも難しい問題で入試前対策を行い、十分に仕上げて子どもたちを送り出せたと思っていましたが、実際の入試では軒並み普段の練習より低い点数となり、見通しの甘さを痛感させられました。今年は子どもたちの入試への取り組みが思っていたよりも遅く、基礎力の向上が不足していたのではと反省しています。
(3)高校入試の変化
今年はスクール生が大磯高校などの準トップ校に250点台から合格しており、また定員割れを回避したものの低倍率となった旧学区トップ校の秦野高校にも280点台から合格しています。これはけっして喜ばしいことではなく、入試制度が崩壊しつつあるのではと危機感をさえ抱きます。人気を落とし倍率が下がった高校は新入生の質も下がり、結果として高校自体の価値が下落してしまいます。少子化や私立志向が公立高校進学率の低迷を招き、いっそう公立高校の統廃合が加速するのではないでしょうか。中学生の学力向上が求められます。
「ねんちる」第205段
——中学生のうちは成績が大きく変動することはそうそうない。頭がいい子たちはどう頑張っても追い抜けないし、自分よりもできない子が常にいるためそこまで順位が下がることもない——そう考えていた子どもが高校に入ると、変わる。自分と同じ学力の子ばかり集まる高校でいわば自分自身と戦うことになるからだ。
小中とずっと「君は頭がいい」と言われてトップ校に入った子が、高校に入ると、同じように頭がいい子たちの中で、クラスで下の方の成績になることもある。そうすると、もう立ち直れない。生まれて初めて知る挫折を乗り越えられないのだ。
逆に、「お前は不器用で、理解が遅い」と言われ続けた子が高校に入っても努力を続け、学年10位以内に入ることがある。こうなるともう勉強が一気に楽しくなる。
僕はどちらの例も現実に見ている。君が花を咲かせる場所は、君自身が選ぶんだ。