進学塾nend

Nend Commnuity News 2019-2月号 電子版

   

「今月の言葉」

あなたにできること、あるいはできると夢見ていることがあれば、今すぐ始めなさい。向こう見ずは天才であり、力であり、魔法です。さあ、今すぐ始めなさい。

─── ゲーテ

トピック「常識って、なに。」

以前預かっていた生徒のYちゃんはとてもおバカちゃんで、国名なんか全然知らない。「世界で寒い国は」と聞くと「アメリカ?」って言うし、「日英同盟ってどことどこの同盟」って聞くと「アメリカ?」って言う。歴史のテストのとき、解答用紙に絨毯(じゅうたん)爆撃のように「源より友」と十ヶ所くらいに書いていたけど、全部外れた。うちのスクールに通うほかの生徒がずっと勉強面をフォローしてくれていたけど、突然スクールを辞めて、チェーン店の個別塾に通ってみるみる成績が落ちたらしい。残念な話。

ロシアが寒い国というのは私たちには「常識」だけど、いつから常識になったんだろう。幼稚園に通う子にとっては、ロシアが寒い国というのは「常識」ではないだろう。小学校1年生ではどうか。小学校5年生くらいだと、もはや「常識」なのだろうか。
中学生に社会を教えると驚くほどいろんなことを知らない。赤道直下にある国は暑いけれど、砂漠気候ではないことは「常識」だと思うがどうだろうか。内陸部に位置する、たとえばモンゴルのような国は降水量が少ないことは「常識」だろうか。
こう考えると、「常識」というのはいつかどこかで誰かに教わったもののはずだ。それを知らないからといって、責めるわけにはいかない。子どもたちに「こんなこと分からないの。常識じゃない」と言うけれど、それは私たちがたまたま知っていたからそう言えるだけで、子どもたちにとっては、そのときが初めて教わる機会なのかもしれない。

だから社会の授業では常識を「常識」と教えずに、一から説明していく。たとえば、
「九州って暖かいイメージがあるでしょ」
「それは日本がアルファベットのjのようなかたちで、九州が神奈川よりずっと南にあるように思ってるからだね」
「でも実際にはアルファベットのLの逆(ᒧ)のようなかたちで、神奈川とそんなに緯度が変わらないんだよ」
「だから今の季節、九州に旅行に行くからって、半袖で行ったら大変なことになるよ」

社会はこういった「常識」を身につけさせてあげることが学力アップにつながる。冒頭に述べたYちゃんは、ひょっとしたら家庭での対話を通じて「常識」を身につける機会が少なかったのかもしれない。頭のいい子を育てるには、幼少期からの「常識」の積み上げが大切なように思う。

トピック「ねんちる」vol.132

先日送迎の折に懐かしい顔。「先生、覚えていますか」もちろん覚えていますよ、Rくん。
Rくんは野球少年でいつも日に焼けた顔をしていて、白い歯が印象的だった。スクールでは大人しいほうで、勉強はそれほどできるわけではない。でも不器用ながらこつこつ努力をしていた。友人のYくんも同じスクールに通っていて、二人で同じ高校に通おうと、高校受験をがんばり、見事二人そろって合格を果たしてくれた。高校受験の際の面接練習で将来の夢を尋ねると、「僕の夢はお父さんと同じ消防士になることです」と話してくれたRくん。
あれから3年。Rくんは春から消防士として働き始めるそう。「夏期講習で自分のできなさを知ったときが辛かった」と語るRくん。あのとき厳しく叱ったことをいまだに覚えている。今のキミは十分立派だよ。

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