進学塾nend

Nend Community News 2016-5月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

孤独はいいものだ。
しかし、孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。

――バルザック

トピック「勉強ができるようになるまで」

勉強ができるようになる、というのは三つの段階があります。
まず、一つめとして「言われたとおりにまねをしてやってみて、そのとおりできる」という段階です。算数・数学の計算、漢字の書き方、新しく英語の文法を習ったときなどはまずここからスタートです。
お母さまの中には「うちの子は何度言っても覚えられないんですよ」とおっしゃるかたがいるかもしれません。しかし勉強にかぎらず、生活面であっても、一度言っただけでできる子はいません。「何度言えばできるの!?」に対する統計的な答えは50回だそうです。おうちのかたがお子さんに勉強を教えてあげるときは、算数であれば計算をしているところをみせてあげて、まねをさせてください。「教える」のではありません。親鳥がひな鳥に飛び方を教えるときに、羽の動かしかたや心構え、やる気について「教え」ないのと同様です。漢字であれば実際に書いてみせる。たとえ難しい応用問題であっても、一行ずつ途中計算を見せながら、同じように書かせるのです。
二つめの段階は「考えながらできる」という段階です。計算であれば数字を変えてみて、教わった同じやり方でゆっくりでも答えを出せるという段階です。理科や社会であれば、「あれ?なんだっけ、えーと…、そうだ!」という段階です。この段階でいかにたくさんの問題を解くかが重要です。気をつけてください、この段階にたどり着いただけではだめです。ここで満足して、できるようになった気になる子が多いのです。
最後の三つめは「考えなくてもできる」という段階です。たとえば、みなさんは「4×6は?」といわれたときに、九九を考えながら答えてはいませんね。算数であれば、問題を読んですぐに計算に移ることができる、漢字や単語もすぐにかける、理科や社会であれば早押しクイズのように即答できる段階です。この段階にたどりつくには、やはりどれだけたくさん問題を解いたかによります。スクールでは同じ宿題プリントや同じテストを何度も繰り返すことがあります。それは、答えを覚えてしまうくらいでちょうどいい、ざっと問題をながめて、アタマの中で何を問われているかを瞬時に判断し、すぐに答えを書くことができることが大切だと考えているからです。

トピック「ねんちる」vol.99

先日、短大に通っているEちゃんから突然「先生に渡したいものがあるのでこれから行っていいですか」との連絡。何だろうと会ってみると、「実は通っている短大のパンフレットの表紙になりました」とEちゃん。学校案内のパンフレットと、子どもたちにとたくさんのお菓子を持ってきてくれました。Eちゃんは高浜高校に進学し、在学中からモデルの仕事をしていた美人さん。高校3年生で進路はどうする?とたずねると、「モデルは卒業。いつまでもできる仕事じゃないし。メイクの仕事を学びたい」としっかりした答え。自分で短大を探してきて、何度も説明会に参加し、面接試験では「私はこの学校のパンフレットの顔になります」と冗談だか本気だかつかない笑顔で宣言してきたという。その約束を果たしたというのだ。勉強もバイトも将来設計も、持ち前の明るさとバイタリティで、つねに上を向いてがんばってきたEちゃん。いつも元気を分けてくれるいい子。今は就活中だけど、きっといいところが決まるだろうな。

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