進学塾nend

Nend Community News 2015-7月号 電子版

      2019/10/08

「今月の言葉」

彼女が家を出たときポケットには37ドルしかなかった。ごみ箱のハンバーガーを口にしたときもあった。しかし胸のポケットには世界一の情熱が詰まっていた。

―― マドンナ

トピック「15年度高校入試の総括」

6月19日に、中学3年生の受けている「全県模試」を主催している伸学工房さんの高校入試研究会に出席してきました。
2月に行われた2015年度高校入試は、2014年度入試よりも難化しました。県では入試問題の各教科の平均点を50点で調整する見通しです。入試で点数を取ることが年々難しくなっているため、内申だけ高くて実力がない、いわゆる「優等生タイプ」のお子さんは入試に苦労するでしょう。
トップ校、および準トップ校などの(内申:入試)=3:5~4:4の高校では、入試で点数を取ることができる、いわゆる「模試に強いタイプ」のお子さんは内申の多い・少ないに関わらず受験のチャンスがありますので早めの受験勉強がカギになります。
反対に中堅校~下位校などの(内申:入試)=5:3では、入試の点数もおしなべてダンゴ状態になりますし、入試で取ることの難しい点数を、すでに内申で確保しておけるという意味で、受験勉強よりも内申対策を優先するという作戦でよいと思われます。
こういった流れを受けてか、現行入試制度下では、子どもの数自体は減っている(昨年から951人の減少)にもかかわらず。リスクを恐れず上位校を果敢にチャレンジするお子さんも増えており、その影響で私立高校への進学が対前年比で増加しています。
もうひとつのトピックとして、今年度入試では公立高校募集から志願変更までの期間が昨年度よりもずっと短いことが挙げられます。志願変更は、ギリギリのレベルで戦っているお子さんにとっては1つの戦略ともいえますが、この期間が短いことで、うまく利用できないことも考えられます。
まだまだ先だと思っていた高校入試も徐々に近づいてきました。みなさんも志望校に近づけるように、この夏をじっくり勉強するよい機会にとらえてください。

トピック「ねんちる」vol.89

以前教えていた生徒にT君という子がいた。成績は中の中。人懐っこく明るくて、顔も整っていて女の子には優しく、少しエッチな子だった。つまりいい奴だ。サッカー部に所属していて、サッカーの強い私立の中堅高校に進んだ。
高校に入ってバイクに興味を持ち、地元の走り屋集団と交流するうち、付き合っていた彼女に子どもが出来た。もともと優しく、責任感もある奴なので、2年で高校をドロップアウトし、働き始めた。まだ僕が今のスクールを開けたばかりの頃に会ったときには、幼い顔にちょろっとした無精ひげを生やした彼は、横内団地に妻と子と3人で住んでいて、工場で見習い工員として月収8万円だと語った。
「先生、三角関数を設計の計算で使うので教えてくれません?」彼は人懐っこい笑顔でそう言った。本来なら高校1年生で習うものだった。
僕は教えている生徒に言う。君たちの年代は、勉強が何よりも大切なんだと。何よりも大切なんだ。

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